1969年(昭和44年) 大阪府枚方市生まれ
高校生の頃から哲学書に親しむ。大学および大学院では、特にフッサールの現象学を研究。その後、一貫して、フッサール文献研究の正統な方法の確立に努めてきた。日本現象学会会員。予備校の小論文講師を経て、日本語学校で日本語教育に携わる。
自分の生き方について考える時間と場所が、社会において十分確保されていないのではないか。ずっとそう思ってきました。家庭でも学校でも仕事場でも、自分の将来やいまの仕事について考えたり、聞かれたりすることはあっても、自分の生き方について問われることはまれです。結果としてこのことが、いまの社会の色や形を決めてきたように思われます。もとより、どのような生き方をするかは多様であって然るべきです。しかし、生き方の選択肢が狭められていては、自分らしい生き方をすることもままなりません。
つづら塾は、自分の生き方を学問的に探究する人のための哲学塾です。そもそも哲学とは、生き方についての学であり、さらに厳密には、それ自体がひとつの生き方であるところの、生き方についての学だと言えます。一度きりの人生を、難しいことを考えず、気楽に過ごすのもひとつの生き方でしょう。しかし、自分の人生を本当に大事に思うのであれば、一生に一度は、自分の人生について深く考えてみるのも悪くはないでしょう。
興味深いことに、自分の生き方について深く考えていくと、他者のことも自ずとよく理解できるようになります。世に悪しき自己責任論が蔓延していますが、つづら塾が指導方針とする「自律的自己責任の徹底主義」は、それとはまったく異なります。本当の他者理解は、自分自身へ意識を集中することによってしか成し得ません。他者のことはさておき、まずは自分自身を深く省みる術を学びましょう。つづら塾は、そのお手伝いを丁寧にさせていただきます。
つづら塾
塾長 上野 恭弘